葉焼け
春になると外の陽気が気になるものです。行楽の日和が増えて春一番が収まると、半年間室内にあった大鉢のユッカを外へ出します。熱帯産の例に漏れず、ユッカは日光を好むので、擦りガラス越しの光で過ごしたこれには、1時間でも日に当てたいところ。
しかし、つい晴天の下に丸一日出してしまったところ…。
あっという間に葉焼けして、葉が枯れてしまいました。
ユッカは半日陰にも適応できる種です。けれどそれも、日差しに焼かれる吸血鬼さながら、しおしおのぱあ…。「冬場も日の当たるところに」と園芸書が勧めるのは、いつでも直射日光に耐えられる、管理の楽な鉢にする計算があったようです。
ライムグリーンの葉が出ていたら、一度触ってみてください。ハンカチのような柔らかさがあれば、それは日陰仕様の弱っている葉です。2〜3週間で新しい環境に馴化しますから、遮光物越しか、曇り空から始めてあげて下さい。
葉焼けについて
これを機に、少し調べてみました。植物は、その時の環境に合わせて葉の状態を調節しながら成長します。それは丁度、人間が強い紫外線にさらされると、皮膚の色素を増やして褐色に変えるのと似ています。葉の色も、厚さも、光合成が最も盛んにできるように調節されています。許容範囲内の光線なら、葉を厚くし、緑を濃くして元気に日を浴びます。けれど限界を超えた日差しは、熱帯産のユッカにもダメージに。程度が軽ければ葉の表面や端だけで済みますが、重度だと丸ごと枯れてしまいます。