ユッカについて

ユッカの色々、調べてみませんか?

学名

Yucca elephantipes Regel ex Trelease

引用元 : 米倉浩司・梶田忠 (2003)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),(2004年6月4日).

学名の表記と意味については、【茄子のご陽庭】内の学名の表記についてに詳しい解説があります。

分類

被子植物 angiospermae[>Wpedia:モクレン門]

単子葉類 monocotyledoneae[>Wpedia:ユリ綱]

ユリ目 Liliales

リュウゼツラン(竜舌蘭)科 Agavaceae

イトラン/ユッカ属 Yucca

エレファンティペス種 elephantipes

和名:メキシコモチラン

俗名:青年の木,spinless yucca

主な原産国:メキシコ

* 註1

ユッカ属について

熱帯・亜熱帯を主な分布地とするリュウゼツラン科の植物で、北米南部から中南米までの乾燥地域に生える常緑高木。現在、およそ60種がある。日本では露地植え用に、キミガヨラン(レクルウィフォリア)や、アツバキミガヨラン(グロリオサ)が明治の頃から栽培されていて、庭木として馴染み深い。

エレファンティペスについて

緑灰色で肉厚の剣状葉が特徴。種名の「エレファンティペス」は、「象の足のような」が直訳。先端から先へ先へと伸びる一次成長に特化した単子葉植物…大雑把に草の仲間と言えるのだが、本種は成長に伴って幹の肥大化も行なう大型種で、その外見がまるで象の足のようなところから名付けられた。幹は貯水タンクのような働きもするようだ。自然状態では5〜10mほどの高木になり、花をつける。受粉はユッカ蛾に頼るので、日本で種を結ぶことはないそうだ。 [>ユッカの成木の姿( Plants Database ) ]

乾燥に良く耐える頑丈な性質のために寒さにも強く、扱い易い。逆に水浸しの状態に弱く、低温では根から腐りやすい。

英語圏では「棘のないユッカ」とも呼ばれている。他のユッカ属と比べて葉が柔らかく、棘にならない。幹を高く伸ばして下葉を除き、花火のような鋭い放射線状に仕立てるのが一般的なようだ。(生育条件に合わせて下から葉を落とすので、鉢植えでは自然とそういう形になりやすい。)

「青年の木」

「青年の木」とはエレファンティペスの俗名。どこからでも発根、発芽して颯爽と伸びる姿からつけられたらしい。現代建築のインテリアとして人気を呼び、成木を丸太の状態で輸入して、鉢に仕立てて芽吹かせたものが急速に普及。1990年頃の観葉植物の本を開くと、ユッカを載せていないものが多いところからも、このことが窺える。

はじめの頃は、ドラセナ フラグランスなどに似ているために混同されて「幸福の木」として店頭に並んでいたこともあった。今では、注意して道を歩くと大抵2〜3鉢は目にする程だ。キミガヨランほどには寒さに耐えないが、暖地であれば雨の当たらない軒下、または露地植えで越冬する。戸外越冬の目安は中部以南、または太平洋沿いの地域だという。

斑入りの変種

変種の斑入りのエレファンティペスが、少量ながら出回っている。エレファンティペス‘バリエガタ’、あるいは斑入りユッカの名前で流通してる。黄緑色の斑が葉を縁取っており、違った趣きだ。ドラセナのように、白斑や三色のユッカが生まれる日も来るだろうか。[ >斑入りユッカの成木( inPlants Database ) ]


註1 : 分類は定義され直すことも多く、普遍的とはいい難い。ここには最も新しいと思われる分類を載せた。