ディアスの少女 / 戦士 / 天使
エンカウント
古本屋で三巻セットに遭遇。特価で並んでいたのと、いかにもガラの悪そうな猫人間が武装して一輪バイクに乗っているという鈴木雅久氏のイラストに惹かれて購入。
あらまし
人口惑星C11。猫種の合成種族、アドラが暮らすハイウェイ下のバラック小屋に、軍の倉庫から盗みだされた永眠カプセルが投げ捨てられた。目を覚ましたヒト種の少女は、銀河を武力制圧する帝国に対して敢然と立ち向かう決意を固めていて、アドラを帝国軍を相手にした大きな冒険へと引き込む。
銀河各地で繰り返される暴挙を止めなければいけない。200年前の独立戦争をたった一隻から始めた英雄の船・巨大戦艦ディアス。乗組員ごと凍結・封印されたその船を、英雄の孫である彼女だけが動かしうるのだという。
アドラの相棒、鼠種合成種族のネズミを加え、少女とネコとネズミの反乱が始まる。
感想
戦艦奪取の逃亡戦、要塞攻略の潜入戦、皇帝との交渉のなか明かされる、銀河の外からやってくる”方舟”への防衛戦。 そのスケールアップしてゆく様は圧巻。
とぼけた会話のコミカルさで、それぞれが胸にした記憶や願いの真剣さをカバーしていて、絶妙。 3巻綴りの全巻で泣かされたのは初めてでした。ツボにえらく嵌った作品です。